「ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー」または「ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル」をプレイしたことはありますか?
このゲーム(シリーズ)はニンテンドー3DSの中で私が最も大好きなゲームの一つでもあります。
私と同じようにクリアまでプレイされた人であれば、せっかくなのでもう少しこのゲームのことを掘り下げてみませんか?
ということで、今回は「ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー」または「ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル」の裏話・開発秘話について紹介させて頂きます。
「ブレイブリーデフォルト」について
2012年10月11日にスクウェア・エニックスより発売されたニンテンドー3DS用ロールプレイングゲーム(以下、RPG)。
プロデューサーは浅野智也さんで、キャラクターデザインには吉田明彦さんが担当しており、「光の4戦士-ファイナルファンタジー外伝-」の主要スタッフ陣により制作されているが、「光の4戦士」の続編ではなく、完全新作RPG。
「ファイナルファンタジー」、「ドラゴンクエスト」、「キングダムハーツ」に次ぐ新たなスクウェア・エニックスのRPGシリーズとして期待に胸を膨らませた人も多くないでしょう。
そんな中、全世界出荷本数累計が100万本を突破し、スクウェア・エニックスらしいRPGに対する需要を再認識するゲームとなったのは言うまでもありません。
ちなみに、同年(2012年)に発売されたゲームは、
・ポケットモンスター ブラック2/ホワイト2(DS)
・とびだせ どうぶつの森(3DS)
・New スーパーマリオブラザーズ2(3DS)
・マリオカート7(3DS)
・モンスターハンター3G(3DS)
…などなど
DS・3DS媒体だけでもこれだけ見覚えのあるゲームがこの1年間で発売されているのですから驚きです。
さらには、この年のDS・3DSソフト売上は合計すると1800万本以上ということなので、当時のゲーム好きの方々はさぞ忙しかったでしょう…
とまあ、察し良い方はお気づきかと思いますが、「ブレイブリーデフォルト」は正直なところ少し他のゲームに埋もれていた印象はありました。
ただ、実際プレイすると本当に面白かったのでもっと話題になっても良かったと思います。
それでも100万本位上の出荷を記録し、続編の「ブレイブリーセカンド」まで楽しむことが出来たのは、ファンとして嬉しいことこの上ないですが。
裏話
いくつかのゲーム関係の記事にプロデューサーを始めとする開発関係者のインタビューが掲載されているので、気になる部分をピックアップしてみましょう。
ブレイブリーデフォルトというタイトルの由来
まずは、タイトルについて。
今となっては、ブラウザゲームやアプリ、続編も3DSソフトで発売されており、国内だけではなく国外からも「ブレイブリー」シリーズとして認知されています。
さて、その由来とは…
――『ブレイブリーデフォルト』というタイトルは、ストーリーに密接に絡んでいますが、ストーリーとタイトル、どちらが先に決まったのでしょうか?
浅野:ストーリーですね。開発当初は、本作を『光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-』の続編にするのはどうか、という話もあり、タイトルはなかなか決まりませんでした。それから、「完全新作にしよう」と覚悟を決め、完全新作にふさわしいタイトルを、数ヵ月に渡って考えている中で、ストーリーのプロットが決まり、ストーリーのテーマである“自立”から『ブレイブリーデフォルト』というタイトルにしたんです。
(ブレイブリー……勇気をもって、デフォルト……拒否する)
このタイトルからも、開発陣のブレイブリーデフォルトを新規IP(知的財産)として確立箚せたかった気持ちが伺えますね。
主人公たちの名前について
ゲーム、特にRPGには登場人物が多数登場します。
そのへんの村人一人ひとりに名前がつけてあるゲームは少ないですが、主人公並びにその仲間たちには名前が付いており、その由来については気になるところです。
――主人公たちの名前には、何か裏設定的なものが隠されているのでしょうか。ファッションブランドから取られたという説もありますが?
浅野:ファッションブランドは意図していないですね。ティズとアニエスは特別な生まれではないので、わざと特別な意味を持たせないように、よくある名前のリストを見て決めました。リングアベルは“ring a bell(思い出す)”という英語の慣用句からきています。記憶喪失というキャラクター設定をもとにつけたもので、あまり深い意味はないです(笑)。
引用元:3DS版の開発秘話からブラウザゲーム版のサブタイトルの秘密まで! 『ブレイブリーデフォルト』ダブルプロデューサーインタビュー
オープニングでは、「みんなが自分をそう呼ぶから」と言っています。
リングアベルが記憶喪失というから、周りが「ring a bell !(思い出せ!)」と鼓舞した結果そのように名乗ったんでしょうね。
ジョブ衣装について
ブレイブリーデフォルトのジョブシステムはFF3を連想させますね。
ジョブの数が多く、ジョブとアビリティの組み合わせ、そしてパーティ構成まで考えると自分だけの冒険が楽しめます。
そして、ジョブでいえばどの衣装も印象的で視覚的にもとても楽しい!
中原:まあ、それは余談ですけど、ジョブの種類が多くなることはわかっていたので、あまりデザインを増やしたくなかったんです。でも、実際に開発していくと、誰がどんなジョブなのかを把握する際にはグラフィックの差別化をするのが一番だと思い、覚悟を決めてジョブごとに衣装を変える形にしました。
――女性キャラは特に、かわいい衣装が多いですよね。個人的にはセーラー服なんかも見てみたかったです。
中原:開発中には、そういう案もありましたよ(笑)。具体的には、同じような衣装がかぶらないようにアイデアを並べて、それを各ジョブに振り分けていくような流れでした。チャイナドレスとか学生服とかゴスロリファッションとか、コスプレ的に人気のキーワードを浅野さんのほうで洗い出されて、そこからジョブを決めるなど、わりとファッション重視で考えていきました。
高橋:当時の資料を見ると、チアリーディング、ナース、猫耳、巫女なんて言葉が並んでますね
※中原ディレクター、高橋アシスタントプロデューサー
さらには、プレイヤーが選択したジョブがイベントグラフィックに反映される形は個人的には嬉しいシステムでした。
先程のインタビューの話ではないですが、好みの衣装からジョブを選択しているようなところもあったので、イベントの度にウキウキしていたのを思い出します。
終わりに
いかがでしたでしょうか!
今回は、たくさんの裏話や開発秘話の中からいくつかピックアップして紹介させていただきました。
実際にプレイしてみたゲームで面白いと感じたら、ゲーム内のストーリーを読み込むだけではなく、開発者時の裏話や裏設定などを調べてみるとよりその世界観に入り込むことが出来るかもしれません。
ブレイブリーシリーズでいうと、新規IPとして確立を…!とのことでしたが、現在のところ続編である「ブレイブリーセカンド」からその次への動きはありません。
しかしながら、再びスクウェア・エニックスでは「ブレイブリーデフォルト」や「ファイナルファンタジー」、「ドラゴンクエスト」でもない新作RPG「オクトパストラベラー」が発売となりました。
いま私も「オクトパストラベラー」をプレイしていますが、なんとなく「ブレイブリー」っぽさを感じるところもあります。
気になる方はプレイしてみることをおすすめします!